頼ったほうがいいと言われても、何を頼ればいいのか
男は頼られたい生き物。
あちこちで見かけるでしょ。
で、実際にやってみた人が困る。何を頼ればいいのか分からない。
重い荷物を持ってもらう。道を聞く。パソコンのことを教わる。
そのあたりを試して、反応が薄くて、拍子抜けした経験ありませんか。
七年間、婚活の現場で女性から相談を受けてきて、頼り方を間違えている人が本当に多かった。頼る量じゃないんですよ。種類です。
好かれるのは、頼られた瞬間じゃない
まず仕組みを直します。ここを誤解したままだと、全部ずれる。
男が好きになるのは、役に立ったあと
頼まれた瞬間に感情が動くわけじゃないんです。
やってみた。うまくいった。相手が助かった。
そこで初めて、自分はこの人に対して有能だ、という実感が生まれる。
好きになっているのは、あなたといるときの自分のほうなんですよ。
残酷な言い方をすると、あなたが好きなんじゃない。あなたの前での自分が好き。
でも、それでいい。恋愛なんて最初はだいたいそういうものなので。
成功できない頼み事は、逆効果になる
ここが一つ目の落とし穴です。
男が解決できない相談を持ちかけると、好意は生まれません。
むしろ、あなたの前で無力な自分を見ることになるので、じわじわ距離が開く。
職場の人間関係の愚痴。家族との複雑な事情。過去の傷。
こういう話を相談と呼んで持ち込む人が多い。あれ、頼っているようで、解決不能な課題を渡してるんですよ。
男は解決したがる。できないと分かると、逃げる。
聞いてほしいだけなら、そう言ってください。聞くだけでいい、と先に伝えれば、ちゃんと聞きます。伝えないと、解決できない案件を抱えて固まる。
頼るなら、彼の専門分野を一ミリ外したところ
本業を頼ると、仕事になる
エンジニアにパソコンを聞く。営業の人に交渉を相談する。
一見よさそうでしょ。実は効きません。
その人にとって、毎日やっていることだから。無償の残業を頼まれている感覚に近くなる。
面談で男性会員が言っていました。職業を知った途端に相談してくる女性は、正直しんどい、と。
狙うのは、本業の隣です。
車が好きな人に、免許を取ろうか迷っている話をする。
料理をする人に、包丁の研ぎ方を聞く。
得意だけど誰も聞いてこない領域。ここが一番よく燃えます。
選択肢を二つ出して、どちらか選ばせる
これが、現場で女性に渡していた型でした。
どうしたらいいですか、と丸投げしない。
AとBで迷ってるんだけど、どっちがいいと思う。
判断だけを頼む形です。
責任が軽いので答えやすい。それでいて、自分の意見が採用されたという実感は残る。
男性会員から何度も聞きました。自分の意見で決めてくれた、という記憶が異様に嬉しい、と。十年前の話を覚えている人がいて驚いたことがあります。
弱さを見せる作戦は、外れです
守ってあげたくなる女性が好かれる。あれ、現場では逆でした。
何もできない人に、男は一度だけ優しくする
最初の三回くらいは、喜んで助けます。得意になってやる。
四回目から、重くなる。
自分がいないと回らない相手は、便利な存在じゃなく、責任なんですよ。
結婚を考える段階になると、この人を一生背負うのか、という計算が始まる。そこで冷める男を、私は何人も見てきました。
有能な人が一箇所だけ頼る、あの破壊力
いちばん効いていたのは、これです。
普段はひとりで何でもやる人が、ある一点だけできない。そこを頼む。
仕事も家事も回している人が、方向音痴だから道を教えてほしい、と言う。
落差があるから効くんですよ。この人が誰かを頼るのを初めて見た、という状態になるので。
三十六歳の女性会員がいました。管理職で、収入も男性側より上。頼り方が分からないと悩んでいた人です。
彼女がやったのは一つだけ。荷物を持ってもらうことでした。ただそれだけ。
男性側からのフィードバックに、こう書いてあった。
初めて役に立てた気がした、と。
(あんなに小さいことでいいのか…)
私もその報告には驚きました。
頼られて逃げる男もいる
全員が喜ぶわけじゃないので、そこも書いておきます。
自信のない男は、頼られると消える
仕事がうまくいっていない時期の男性は、頼られることに耐えられません。
期待されると、応えられない自分が見えるので。
この状態の相手に何かを頼むと、返信が遅くなります。距離が開く。
現場でも、転職直後や会社で立場が悪い時期の男性会員は、交際が止まりがちでした。女性側は原因が分からず悩む。彼が弱っているだけなんですよ。
お礼を言いすぎると、負担に変わる
もう一つ。感謝が過剰だと、次が重くなります。
ありがとう、本当に助かった、あなたがいなかったらどうなってたか。
言われた側は、次も同じ水準を求められると感じる。
軽く済ませたほうがいい。助かった、それだけ。
感謝の量と、次に頼みやすい空気は、反比例します。
頼りっぱなしで終わる関係もある
ここは真面目に線を引いておきたい。
渡すものがないと、都合のいい人になる
頼るだけの関係が続くと、彼の中であなたは世話をする対象になります。恋愛対象じゃなく。
これ、けっこう大事なところです。
助けてもらったら、こちらも何か返す。同じ形じゃなくていい。
相手が弱っているときに、何も言わずに飯を作る。仕事の話を、質問せずに最後まで聞く。
やり取りが一方通行でなくなった時点で、関係の質が変わります。
頼れない人も、実は同じ問題を抱えてる
逆側の話も。
人に頼れない女性は、婚活の現場でかなりの割合いました。全部自分でやってしまう人。
理由を聞くと、たいてい過去に断られた経験がある。頼って冷たくされた記憶が残ってる。
その人たちに私が言っていたのは、頼るのは技術です、ということでした。性格じゃない。練習すれば身につく。
最初は、断られても痛くない相手で試すといいです。店員でも同僚でもいい。人に何かを頼んで受け取る動作を、体に入れる。そこからですよ。
