別れ際の握手が、頭から離れない
帰ろうとした瞬間に、手を差し出してきた。え、と思いながら握った。温かかった。その感触が、電車の中でもまだ残っている。
別れ際に女性から握手をしてくるという行為は、普通の別れ方じゃない。だからこそ気になる。何かを意味しているのか、それとも特に何もないのか。受け取った側が迷う気持ちは、当然だ。
結婚相談所でアドバイザーをやってきて、デートや面会の終わりという場面に独特の意味があることを何度も見てきた。別れ際の行動は、その人の本音が出やすい瞬間だ。帰り際になって初めて、今日が楽しかったという感情が溢れることがある。
女性から握手をしてくる、というその行為の心理を書いていく。
握手という行為が持つ特殊性
握手は、ハグや手を繋ぐこととは違う接触だ。ビジネスの場では普通の挨拶だけど、プライベートの別れ際では少し特別な意味を持ちやすい。
女性から握手をしてくる場合、その行為への意図がある可能性が高い。何も考えずに握手をしてくる場面は、プライベートな関係ではあまり起きない。だから別れ際の握手には、何かが込められていることが多い。
別れ際に女性から握手してくる心理、パターン別に読む
今日が楽しかったという気持ちが溢れた
一番多いパターンだ。デートや会話が楽しくて、その気持ちを何かの形で伝えたかった。でもありがとう、楽しかった、という言葉だけでは物足りない感覚がある。その気持ちが、握手という行為として出てきた。
言葉より少し踏み込んだ表現として、握手を選んでいる。ハグほど距離を詰めすぎない、でも言葉だけより少し体温が伝わる。このバランスを、無意識に選んでいることがある。
29歳の女性会員、美月さんは交際前の男性とのデートの終わりに、握手してしまったと話してくれた。気づいたら手が出ていた、と。楽しかった気持ちが大きくて、何かしたかったんだと思う、と言っていた。衝動的な行為だったけど、その分、気持ちの正直な表れだった。
もう一度会いたい、という気持ちがある
別れ際に握手をすることで、この関係をここで終わらせたくないという感覚を表現している場合がある。握手は接触であり、接続でもある。手が触れることで、関係が続いていくことへの希望を示している。
このパターンの場合、握手の後に次の約束の話をしようとする動きが出てくることがある。または握手しながら、また会いましょう、という言葉が自然に出てくる。握手が、次への橋渡しとして機能している。
感謝を体で表現したかった
今日の時間を作ってくれた、楽しい話をしてくれた、大切にしてくれた。その感謝を言葉だけでなく、体温を持った形で伝えたかった場合がある。
感謝の気持ちが強いほど、言葉だけでは足りない感覚が出てくる。その不足を補う表現として、握手が選ばれることがある。
緊張して、とっさに出てしまった
別れ際の緊張から、とっさに手が出てしまった場合がある。ハグしたかったけど踏み込めなかった、何かしたかったけど何もできなかった。その葛藤の中で、とりあえず手が出た。
このパターンは、握手よりもっと近づきたかったけど、踏み出せなかった場合の表れでもある。握手という控えめな接触が、もっと大きな感情の出口として機能している。
礼儀として、またはキャラクターとして
欧米的な感覚が身についている、またはサバサバしたキャラクターとして握手が自然な挨拶になっている場合がある。この場合、特別な感情の表れではなく、その人のコミュニケーションスタイルとして出てきている。
でもこのパターンは、他の別れでも同じように握手をしているかどうかで判断できる。その人が普段から握手をよくする人なら、このパターンの可能性がある。そうでないなら、別の意味がある可能性が高い。
握手の仕方が教えること
力の入れ方で気持ちが伝わる
軽く触れる程度の握手と、しっかり握る握手では、込められている感情の強さが違う。しっかり握るほど、その接触を大切にしている。
また、握った時間の長さも情報になる。すぐに離す場合と、少し長く握っている場合では、その後に手を離したくない感覚があるかどうかが違う。
美月さんは握手した後、すぐ離せなかったと言っていた。相手も離さなかった、と。その数秒が、二人の間に何かを作っていた。言葉になっていなかったけど、お互いに伝わるものがあった、と。
目が合っているかどうか
握手しながら目が合っている場合と、視線を逸らしている場合では、意味が変わる。目が合っている場合は、その接触を意識的に行っている状態だ。視線を逸らしている場合は、衝動的に手が出てしまって、照れている状態の可能性がある。
どちらも好意のサインである可能性はあるけど、目が合っている方が、より意図的な接触として読める。
握手の後の言葉
握手した後に、何を言うかも重要な情報だ。また会いたい、今日ありがとう、楽しかった。こういった言葉が握手と一緒に出てくる場合は、握手に言葉が加わって気持ちが二重に伝わってくる。
何も言わずに握手だけして離れた場合は、言葉にならなかった感情が握手だけに込められていることがある。言葉がないことで、逆に感情の重みが出ることがある。
別れ際という場面が持つ意味
別れ際に本音が出やすい理由
デートや会話の最中は、どこか整えようとしている部分がある。でも別れ際になると、その場が終わるという感覚から、抑えていた感情が出やすくなる。今日が終わる、次いつ会えるかわからない、という感覚が、行動を後押しする。
相談所でも、お見合いの終わり際に雰囲気が変わることがあった。会話の中では緊張していた人が、帰り際になって急に素直になる。今日楽しかった、また会いたい、という言葉が出てくる。別れ際は、その人の本音が出やすい場面だ。
帰り際の行動が、その日の最後の印象を作る
人間の記憶は、最後の出来事を強く覚えやすい性質がある。デート全体の印象より、帰り際の一瞬が記憶に残ることがある。
女性から握手をされた、という経験が頭から離れないのは、この性質が働いているからでもある。帰り際の握手が、その日の最後の印象として強く刻まれている。
握手された後、どう動くか
次のアクションに繋げるかどうか
別れ際に握手をされたなら、その感情を次のアクションに繋げることができる。今日楽しかった、また会いたいという連絡を入れる、次のデートを提案する。握手という行為が作った接続を、次の接触に繋げる。
握手された後に何もしないと、その接続が途切れる。握手に込められていた気持ちが、宙に浮いたまま終わってしまう。
握手への返し方が、次を決める
握手をされたとき、どう返したかも重要だ。しっかり握り返した、目を見て握った、ありがとうと言いながら握った。これらの返し方が、相手に届いている。
握手を受け取るだけでなく、その握手に自分の気持ちを乗せて返すことができると、別れ際の握手が二人の間で意味を持った時間になるよ。
