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振ったのに後悔するのはなぜ?復縁していい人と戻ると失敗する人の差

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振った側が後悔するなんて、ずるい。
そう責められそうで、誰にも打ち明けられずにいる人は多いと思う。
自分から終わらせたくせに、相手の顔が頭から離れないんだもんね。
相談しても、じゃあ振らなきゃよかったじゃん、で片づけられそうだし。

ネットの答えは、だいたい二択。
後悔してるなら素直に連絡しよう。時間が解決するから前を向こう。
どっちも、結婚相談所の現場にいた身からすると雑すぎる。
交際終了の連絡なら、うんざりするほど取り次いできた。
振った側が泣きついてくる場面にも、何度となく立ち会った。

振ったのに後悔するのは、判断を誤ったサインじゃない。
戻るかどうかの判断材料も、後悔の強さとは別にある。
鍵を握るのは、振った理由を別の言葉に言い換えられるか。
泣いた回数で決めたら、たいてい失敗する。

目次

振ったのに後悔するのは、判断ミスの証拠じゃない

後悔と正解は、同じ部屋で暮らせるんです。
ここを取り違えたまま、自分を責め続ける人が山ほどいる。
後悔の量は、決断のミスの量と比例しない。

交際終了を出した側ほど、面談室でうなだれていた

入社3年目の頃に担当した、32歳の女性会員の話。
相手は2か月仮交際していた、同い年の会社員。
終了の理由は、お金の使い方が合わない、の一点だった。
デートのたびに、彼が割引クーポンを探してスマホとにらめっこする。
それがどうしても耐えられなかったらしい。

終了を出して3週間後の面談。
彼女は席に着くなり、ため息まじりにポロッとこぼした。
「あの人、雨の日は必ず車道側を歩いてくれてたんですよね」
(はぁ…それ、終了を出す前に聞きたかった)

とはいえ、彼女の判断は外れていなかった。今でもそう言い切れる。
クーポンの件は、価値観のズレとして本物。
車道側を歩く優しさだって、嘘じゃない。
どちらも事実として、彼女の中に並んで残る。
後悔したからといって、あの決断がひっくり返るわけじゃないの。

迷った末に、彼女は復縁を申し出なかった。
1年後には、別の男性と成婚退会している。
最後の面談で、あの人のことはもう大丈夫です、と笑っていた。

後悔は、元恋人の記憶に美肌フィルターをかける

別れて少したつと、記憶の編集が始まる。
ケンカした夜はカットされて、笑い合った場面だけがリピート再生。
スマホの美肌加工と同じで、シミもシワも消えた元恋人ができあがる。

厄介なのは、加工した本人がそれに気づけないこと。
うちの相談所では、交際終了の理由を面談シートに書いてもらう決まりだった。
後悔して面談に来た会員に、そのシートを見せたことが幾度かある。
自分の字で書いた理由を前にして、ほぼ全員が黙りこむ。
こんなこと書いたっけ、と。
ある男性会員のシートには、店員さんへの口のきき方が横柄、と書いてあった。
後悔で胸がいっぱいの彼は、そんな人だったかなあ、と首をひねる。

書いたんです、あなたが!
振った理由は、消えてなんかいない。フィルターの下に隠れているだけ。

振ったのに後悔する気持ちの正体

後悔の顔は、ひとつじゃない。
現場で見てきた限り、正体はおおむね三つに分かれる。
混ざり合っている人も珍しくない。

次のデートの帰り道、元恋人が急に光りだす

数でいえば、これが断トツ。
お見合いの帰り、エレベーターの中から電話してきた男性会員もいる。
今日の人、自分の話しかしなかった。前の人のほうがよかった、と。
前の人というのは、彼が2週間前にお断りを入れたばかりの女性。

試着室では地味に見えた服が、店を出たとたん恋しくなる。
あれとまったく同じ現象です。
服は1ミリも変わっていない。隣に並べた比較対象が変わっただけ。
後悔が湧いたタイミングを振り返ると、正体が透けて見える。
デートの帰り、合コンの翌朝、友達ののろけ話を聞いた夜。
誰かと比べた直後なら、この手の後悔を疑っていい。
比較から生まれた後悔は、次にいい出会いがあれば嘘みたいに消える。
彼も3か月後には、別の女性と真剣交際に進んでいた。
前の人の話は、それきり一度も出てこない(笑)

相手が先に立ち直ったのが、ただ悔しい

SNSを開いた瞬間、突然始まる後悔もある。
新しい恋人らしき人とのツーショット。友達と行った旅行の写真。
振ったのはこっちなのに、なぜか置いていかれた気分になる。

振った相手の婚約をインスタで知り、その日のうちに面談を入れた女性会員もいた。
話を聞くと、戻りたい気持ちは驚くほど薄い。
ただ悔しいんです、と繰り返すばかり。

これ、正体は恋しさじゃなくてプライドの擦り傷。
自分が去ったことで、相手には少しくらい落ち込んでいてほしかった。
口が裂けても言えない本音だけど、そう願っていた人は意外と多い。

見分け方は単純です。
相手が今も落ち込んだままだったら、と想像してみる。
それで胸のつかえが取れるなら、欲しいのは相手じゃなく勝ち負けの決着。
戻ったところで、手に入るものは何もない。
勝ち負けが欲しいなら、自分の生活を立て直すほうがよほど早く手に入る。

振った罪悪感を、好きと取り違えている

三つ目は、優しい人ほどはまる落とし穴。
別れ話の席で、相手が泣いた。黙ってうなずくだけの人もいる。
その顔が、夜中にふいに浮かんでくるんです。

胸がズキッと痛むたびに、まだ好きなのかもと錯覚する。
でもそれ、愛情じゃなくて申し訳なさ。
相手を傷つけた自分を許したくて、戻ることで帳消しにしようとしている。
浮かぶのが笑顔じゃなく泣き顔ばかりなら、それは恋より罰の記憶。

交際終了の2週間後、相手の男性が体調を崩したと人づてに聞いた女性会員がいた。
私のせいだ、と青い顔で面談室に来て、そのまま復縁を申し出た。
半年後の彼女の口ぐせは、また怒らせたらどうしよう。
恋人というより、相手の顔色をうかがう係になっていた。

正直言って、このパターンの復縁は長続きしたためしがない。
戻った側は償いのつもりが抜けず、戻された側は疑いを捨てきれずにいる。
対等な二人には、なかなか戻れないんだよね。

振った相手と復縁していいかは、別れた理由の言い換えで決まる

交際終了を撤回して、成婚までたどり着いたカップル。
私の担当では、在籍中たったの2組です。
その2組には、偶然とは思えない共通点があった。

退屈が安心に化けたなら、その後悔は本物

1組目は、30代半ばの男性会員。
お断りの理由は、一緒にいても退屈だから。
その後、会話の弾む女性と立て続けにお見合いをして、彼はガクッと疲れ果てた。
面談で、彼がこぼしたのはひと言だけ。
あの人とは、沈黙が怖くなかった。

退屈が、安心に言い換わった瞬間です。
振った理由そのものが、相手の長所に裏返った。
こうなった後悔は、比べたせいでも、プライドのせいでもない。
当時の自分の見る目がズレていた、という話になる。
私が先方の仲人さんに頭を下げて、もう一度だけ会う場を作ってもらった。
電話口で、前代未聞ですよ、と苦笑いされたのを覚えている。
(あちらの仲人さん、その節はお世話になりました…)
二人は半年後、成婚退会。

2組目の女性会員も、似た道をたどった。
彼女の場合は、優柔不断で頼りない、が終了の決め手。
それが、私の希望を一度も否定しなかった人、に変わった。
気づいたきっかけは、何でも勝手に決める男性との2回のデート。
店もメニューも帰りの電車まで決められて、ようやく分かったそう。

振った理由を、一行で書き出してみてほしい。
その一行を、今の自分の言葉で言い換えられるか試す。
意地悪な見方をすれば、言い換えはこじつけにもなる。
それでも無理なく言葉が出てきたなら、その後悔は相手そのものに向いている。
最初に書いたクーポンの彼女は、ここで言葉に詰まった。

言い換えられないまま戻った、25歳の私のなれの果て

偉そうに書いているけど、私自身は失敗した側の人間です。
25歳のとき、2年半付き合った彼を振った。
理由は、結婚の話になると決まってはぐらかされるから。

振って2か月、合コンでひどい男に当たった帰り道に後悔が爆発。
深夜2時に泣きながら電話して、よりを戻した。
電話口で、私が悪かった、を11回も言ったらしい。
後で彼から聞かされて、顔から火が出た。
(婚活のプロを名乗っておいて、マジでこのザマ…)

半年後、まさかの展開が待っていた。
将来の話題を振るたびにそらされる日々が、見事に再開。
今度は向こうから別れを切り出されて、おしまい。
二度目は、振られる側(泣)

はぐらかす、を何かに言い換えられたか。
慎重とも、誠実とも呼べなかった。
どうひっくり返しても、はぐらかすは、はぐらかす。
言い換えられない理由は、戻った先で必ず待ち伏せしているんです。

連絡するなら、ごめんから入らない

言い換えに合格した後悔の持ち主へ。
連絡の一通目で、みんな揃ってやらかすのが謝罪の連打。
別れ方がひどくてごめん、傷つけてごめん、本当にごめん、の三連発。

気持ちは分かる。でも、振られた側はもう一度、許すか許さないかの決断を担がされる。
一度目の決断を押しつけた側が、二度目まで預けるのは酷でしょ。

送るなら、3行で足りる。
別れた理由だったところを、今は違う形で見ている。
それだけ伝えたかった。
返事はいらないよ。
あとは、ボールを相手の手に置いたまま待つだけ。

送る日は、誕生日や記念日を外した、何でもない平日の夜。
特別な日に元恋人から届くLINEは、受け取る側にとって重すぎるから。
既読のまま1週間動きがなければ、それが答え。
二通目を送った瞬間、3行の潔さは消えてなくなる。
返事が来ても、いきなり会う約束はしないこと。
まずは電話で15分だけ。
顔を見たとたん、懐かしさに流されて、言い換えた言葉がどこかへ飛んでいくから。

振られた側の会員は、半年もすれば、ほとんどが次のお見合いに出ていた。
あなたが思っているほど、相手はもう立ち止まっていない。
新しい恋人がいると分かったなら、その時点で黙って引き返すこと。
後悔は、自分で背負って帰る荷物。
相手の新しい生活に、置いていくものじゃない。

振った後悔はいつまで続くのか

最後に、切実なこの疑問。
この後悔、いつまで続くの?

3か月で薄れる人と、半年たっても消えない人

私の見てきた範囲だと、波が引き始めるのは3か月目あたり。
かさぶたがかゆくなる頃と同じで、いちばん連絡したくなる時期でもある。
実は、ここで勢いのまま送ったLINEほど、後悔を上塗りするものはない。
打ちたくなった夜は、送信ボタンの代わりにメモアプリへ。
3日寝かせて読み返すと、八割がたは自分で消したくなるから。

半年を過ぎても居座る後悔も、確かにあった。
話を聞いていくと、その後悔の矛先は、元恋人より振り方に向かっていることが多い。
LINE一本で済ませた人、理由を最後まで言わなかった人、既読のまま放置した人。
こういう後悔は、相手に会っても晴れやしない。
引っかかっている相手は、元恋人じゃなく、あの時の自分の幼さ。

後悔をこじらせるのは、夜中のSNSパトロール

いつまでも引きずる人には、決まって同じ習慣がある。
寝る前の布団の中で、元恋人のSNSを順番に見回ること。
ストーリーの足あと、フォロワーの増減、いいねの相手。
見るたびに、閉じかけた傷を自分で広げている。

ある男性会員は、元彼女のアカウントを毎晩チェックしていたと白状した。
(それ、ほぼ探偵の張り込みだから)
ミュートを勧めたら、なんだか冷たい気がして、と渋る。
冷たいも何も、ミュートは相手に通知されない。
気にしているのは、こっちだけ。
ミュートして2週間、彼の面談での顔つきが目に見えて明るくなった。

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