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嫌われたくない気持ちを和らげる方法、嫌われる勇気はいらない

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LINEの下書きを11回書き直して、最後に送ったのは了解です!だった。
20代の私の、わりと本気の黒歴史です。

全員に好かれるのは無理。嫌われる勇気を持とう。自分軸で生きよう。
どれも正しい。

結婚相談所でお断りの電話を何百本とかけてきた。
断られて泣く人も、断る側の罪悪感で眠れなくなる人も見てきた。
そこでたどり着いた答えは、わりと地味。
嫌われたくない気持ちは、消えない。
消そうとするから苦しくなる。
できるのは、音量のつまみを少しずつ左に回すことだけです。

目次

嫌われたくない気持ちが強い人ほど、婚活では選ばれにくい

お断りの理由で一番多いのは、いい人なんですけど

相談所でお断りの理由を聞くと、ある言葉がやたらと多い。
いい人なんですけど。
けど、のあとに続くのは、たいていこの二つ。
決め手がない。何を考えているかわからない。

担当していた36歳の男性が、まさにそうだった。
相手の話には、どれも大きくうなずく。
お店も日程も、全部お相手に合わせる。
LINEは即レスで、絵文字の数まで相手に寄せる徹底ぶり。
お見合いのあと何度か会うところまでは進む。
でも決まって、例のけど付きでお断り。それが6人続いた。
嫌われないために全力を注いで、結局、誰の記憶にも残らなかったんです。

7人目のお見合いの前、彼にひとつだけ注文をつけた。
一回でいいから、相手と違う意見を口にしてきて。
彼が選んだのは、休日は家から出たくない派です、という打ち明け話。
お相手の返事は、私も!
その人とは、半年後に婚約まで進んだ。
彼女の決め手は、初めて本音が見えた気がしたから、だったそう。

嫌われないことと、好かれることは、まったく別の競技。
減点されないように守り続けても、加点はひとつも入らない。
そして嫌われたくない気持ちが強い人ほど、守りの競技一本でエントリーしてしまう。

嫌われたくない、の主語は相手じゃなく自分

キツいことを言うけど、嫌われたくないと思っているとき、見ているのは相手じゃない。
相手の目に映った、自分の姿のほう。
デート報告の面談で、私はよくこう聞いていた。
彼は何の話のときに、一番楽しそうだった?
このタイプの人ほど、ここで黙り込む。
覚えているのは、自分が言ったことと、言いそびれたことばかり。
あの返し、変だったかな。笑うタイミング、ずれてなかったかな。
頭の中で反省会をぐるぐる回しているあいだ、目の前の笑顔は素通りしていく。
皮肉なことに、相手からはそれが、自分に興味がない人に見えるんです。

嫌われたくない人って、裏を返せば、人の気持ちに敏感な人でもある。
その敏感さが、相手じゃなく自分の見え方に向いてしまっているだけ。
向きさえ変われば、気配り上手という立派な長所に化けます。

嫌われたくない気持ちを和らげるのは、勇気より少量の練習

嫌われる勇気が持てない人は、練習から入ればいい

嫌われる勇気、という言葉はもう誰でも知っている。
正論だし、いい本だと思う。
ただ、勇気はある朝いきなり湧いてくるものじゃない。

新人アドバイザーだった頃の私は、会員さんに嫌われるのが怖くてたまらなかった。
耳の痛い話は、オブラートで三重に包んでから渡す。
写真の印象で申し込みを断られ続けている女性に、それを言えないまま半年。
見かねた先輩に、帰り際の駐輪場で突然言われた。
「あなたが嫌われたくないせいで、あの人が遠回りしてるの」
でも結局、その日から急に勇気が出たかというと、全然。
代わりに決めたのは、言いにくいことを1日1個だけ、短く言うこと。
写真の女性には翌週、撮り直しましょう、とだけ伝えた。
撮り直した写真で、申し込みは目に見えて増えた。
3か月もすると、体でわかってくる。
嫌われるかも、という予感が本当になる回数は、思っていたよりはるかに少ない。

必要なのは勇気じゃなく、予防接種みたいな少量の練習。
ごく薄めた嫌われを少しずつ体に入れて、免疫をつけていくイメージです。

1回のデートに、小さなNOをひとつだけ混ぜる

練習の中身は、笑っちゃうくらい小さくていい。
辛いものが苦手なら、苦手と言う。
映画の途中で寝たなら、寝ちゃったと正直に言う。
早めに帰りたい日は、21時で帰る。
1回のデートで、ひとつだけ。
コツは、相手を否定するんじゃなく、自分の好みを足すこと。
それは嫌、ではなく、私はこっちが好き。
主語を自分にするだけで、NOの角はかなり丸くなる。

パクチーが大の苦手なのを、デートのたびに隠していた30代の女性。
エスニック好きの彼に合わせて、皿の端にパクチーを寄せながら笑うこと3回。
4回目でついに、すみません、これ食べられなくて、と白状したら、彼が声を出して笑った。
俺もなんだよ、辛すぎるのダメで。
そこから好き嫌いの話だけで1時間。
初めて普通にしゃべれた気がします、という報告でした。
嫌われるかもと隠していたことが、意外と距離を縮める材料になる。

すみませんを、ありがとうに言い換える

嫌われたくない人の口ぐせ、第1位はすみません。
ある会員さんのお見合いで、相手の男性から届いたお断り理由がこれだった。
謝られすぎて、こっちが何か悪いことをした気分になりました。
本人に聞くと、自覚はゼロ。
思い返すと10回以上は言ってます、と青い顔をしていた。
コーヒーが運ばれてきても、席を譲られても、話を聞いてもらっても、すみません。
それ、全部ありがとうに置き換えられるんです。
すみませんは、自分を一段下げる言葉。
ありがとうは、相手を一段上げる言葉。
同じ場面でも、受け取る側の気分はまるで違う。

夜中に膨らむ嫌われたくない不安は、体の側から小さくする

この手の不安は心の問題に見えて、睡眠と空腹にかなり振り回されている。

23時を過ぎた自分の判断は、信用しない

嫌われたかもしれない、という想像は、夜になると3倍に膨らむ。
疲れていて、おなかが空いていて、部屋が静か。
不安が育つ条件が全部そろっているんだから、当然の話。
私が20代でやらかした最大の失敗も、深夜2時の長文LINEだった。
既読がつかない理由を一人で推理して、勝手に謝罪文を送りつけたんです。
翌朝の彼の返信は、ごめん寝てた、の一行。

まさか、あの長文を朝の光の中で読まれるなんて(泣)
あの時の文面は、今でも思い出すと顔から火が出る。

だから会員さんにも、23時を過ぎたら送信も分析も禁止、と言い続けた。
書くのはいい。送るのは朝。
夜に浮かんだ文面は、メモ帳アプリに書いて寝かせておく。
これだけで、取り返しのつかない夜はかなり減ります。
ついでに、スマホは寝室に持ち込まないこと。
充電器をリビングに移すだけで、夜中の既読チェックはほぼできなくなる。

最悪の想像は紙に書いて、朝の自分に読ませる

それでも眠れない夜は、最悪の想像を紙に書き出してみて。
彼に嫌われた。もう連絡は来ない。共通の友達にも悪口を言われる。
遠慮せず、とことん最悪まで書く。
そして右側に、もう一列つくる。
実際に起きたこと、の列です。
既読がついて、まだ返信がない。
そこには、たいていそれしか書けない。
二つの列の長さを見比べると、自分の頭がどれだけ優秀な脚本家かわかる(笑)
書き終えたら、紙は折って引き出しへ。
読み返すのは朝ごはんのあと。
おなかが満ちていると、脚本の粗がよく見えるから。
左の列が、急に他人の日記みたいに見えてくるはず。

眠れないほどなら、相談する相手を変える

ここだけは、皮肉抜きで書いておく。
嫌われたくない不安で、眠れない日が続く。
食べられない、仕事が手につかない、スマホを何時間も手放せない。
そこまで来ているなら、相談相手は恋愛ブログじゃなく、心療内科やカウンセラーです。
相談所時代にも、そっちを勧めたことが何度かある。
負けでも大げさでもない。
歯が痛ければ歯医者に行くのと、同じ話。

嫌われたくない相手を、一人に絞りすぎない

不安の大きさは、一人の相手にかけている重さに比例する。

相談所が、何人かと同時に会っていい決まりにしている理由

相談所には、仮交際という期間がある。
本命を一人に絞る前の数か月、何人かと並行してデートしていい決まりのこと。
最初は、なんだか不誠実な仕組みに見えるでしょう。
でも現場で見ていると、実は効き目は別のところにあった。
並行して2、3人と会っている人ほど、一人ひとりのLINEに振り回されない。
返信が遅くても、まあ向こうも忙しいよね、で済む。
一人としか会っていない人は、既読の時間まで読み込んで、勝手に疲れていく。

仮交際の相手がひとりだけだった女性は、彼の返信が2時間空くたびに私へ連絡をくれた。
見かねて、もう一人だけお見合いを入れてみたら、それが嘘みたいに止んだ。
二人目とはご縁がなかったのに、一人目の彼とのやりとりは、そこから妙に軽くなった。
余裕のある人のほうが、最後は選ばれていく。

相談所の外でも二股をかけろ、という話じゃない。
心の置き場所を増やそう、という話です。
友達とのごはん、趣味の教室、仕事、実家の犬。
嫌われたくない相手ひとりに、全部を預けないこと。
そうしないと、その人の機嫌ひとつで足元ごと揺れてしまう。

好かれたい相手を、観察する側に回る

デートの前に、会員さんとひとつだけ約束をしていた。
今日は、彼の好きなものを3つ見つけてくること。
頼んだ飲み物、目が輝いた話題、つい長くなった思い出話。
探し物をしていると、自分がどう見えているかを気にする暇がなくなる。
人の頭は、一度にそれほどたくさんの心配を抱えられないんです。
質問は、なぜ、より、どんな、で聞くのがおすすめ。
なぜその仕事を、より、その仕事のどんなところが好き、のほうが相手の顔がゆるむ。
聞いた話をひとつだけ覚えておいて、次に会ったときに持ち出せば満点です。
ある女性は、その日の報告でこう言った。
自分のことを考えてる時間、なかったです。
3つめの発見は、彼の実家のネコの名前だったそう。
相手を見る側に回った瞬間、あの不安のボリュームは少しだけ絞られる。

嫌われたかもしれない夜を、天気くらいに扱う

最後は、嫌われたと感じてしまった夜のやり過ごし方。

お断り理由の半分は、こちらではどうにもならない

お断り理由を思い返すと、半分は本人の努力ではどうにもならないものだった。
笑い方が元カノに似ていた。
名字が上司と同じ。
実家が、相手の元職場のすぐ近く。
(そんなの、本人にどうしろと?)
嫌われた、と沈んでいる理由の何割かは、この手の事故みたいなもの。
あなたの価値の話じゃなく、相手の記憶とたまたまぶつかっただけ。
全部を自分の欠点として持ち帰らなくていい。
かく言う私も独身時代、靴の先がとがりすぎていた人を、それだけで断ったことがある。
人を嫌う理由なんて、案外その程度。

4歳の娘は、1日に5回私を嫌いになる

最近、4歳の娘に1日5回は嫌われている。
おやつは1個まで、と言えば、ママきらい!
お風呂に入るよ、で、またきらい!
ところが5分もすると、何事もなかった顔で膝に乗ってくる。
私が娘のきらいで傷つかないのは、5分後の顔を知っているから。
子どもの、きらい、は天気なんですよね。
雨が降っても、季節までは変わらない。
大人も、根っこは同じ。
ただ大人は雨を口に出さないぶん、こっちが勝手に梅雨入りを宣言してしまう。
向こうの5分後が、3日後だったり1週間後だったりするだけ。
嫌われたかも、と思った夜は、天気予報を見るくらいの距離で眺めてみて。
明日には案外晴れているし、晴れていなかったら、そのとき傘を考えればいい。

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