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恋に恋してるかどうかは、始まった瞬間には分からない

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今この気持ち、本物なんだろうか。それとも、彼氏が欲しいという願望に、たまたま彼の顔が当てはまってるだけなんだろうか。
結婚相談所で、燃え上がって、冷めて、を繰り返す会員も、静かに深まっていく会員も、両方見てきた。最初に言っておく。恋に恋してるかどうかは、始まった瞬間には、本人にも他人にも、判定できない。

目次

恋に恋してるかどうかは、最初は誰にも分からない

恋が始まった直後の状態は、本物の恋も、恋に恋してるだけの状態も、実は、ほとんど見分けがつかない。
相手のことばかり考える、少しの連絡で舞い上がる、まだ知らない部分を勝手に美化する。これ、どちらのケースでも、同じように起きる。恋の初期は、いわば、相手という白紙に、自分の理想を思いきり投影してる時期だから、本物か偽物かの違いは、まだ表に出てこない。
だから、今の気持ちが本物かどうかを、恋が始まったばかりの段階で、必死に判定しようとするのは、実は、無理な作業をしてる。答えは、まだ、そこにない。

本当の分かれ目は、幻想が終わった後に来る

知りすぎた相手に、興味が続くか

本物と、恋に恋してるだけの状態が分かれるのは、もっと後。相手を知りすぎて、理想化する余地がなくなった後に、初めて答えが出る。
生活音、寝癖、機嫌の悪い日、つまらない失敗談。相手の、輝いてない部分まで見えた時、それでも興味が続くか。それとも、興味が、すっと引いていくか。
興味が続くなら、あなたが好きだったのは、相手という人間そのもの。興味が引いていくなら、あなたが好きだったのは、相手の中にあった、まだ知らない部分、つまり幻想の残高だった、ということになる。幻想の残高が尽きた瞬間に、恋も一緒に尽きる。これが、恋に恋してるだけだった時の、典型的な終わり方。

恋に恋してるの正体は、二種類ある

早く強く落ちる体質と、役割が欲しいだけの体質

ここで、大事な区別をしておきたい。恋に恋してる、とひとくくりにされるものの中には、まったく違う二つのタイプが混ざってる。
一つは、早く強く落ちる体質。出会って数回で、もう好きかもと感じる。感情の振れ幅が大きくて、テンションも上下しやすい。これは、性格や気質の話で、恋に恋してることの証拠には、実はならない。早く強く恋に落ちても、相手の中身をちゃんと見た上で、深まっていく人は、普通にいる。
もう一つは、相手が誰であってもよかった、というタイプ。彼氏が欲しい、結婚したい、という欲求が先にあって、その枠に、たまたま目の前の人が収まっただけ。こちらが、本当に警戒すべき方。
早く落ちることと、相手を選ばずに落ちることは、まったく別の話。ここを混同して、自分は恋に恋してるダメな人間だ、と落ち込む必要はないんだ。

婚活で見た、相手が誰でもよかった人

28歳の女性会員がいた。とにかく結婚したくて、条件に合う人なら誰でもいい、と言い切る人。実際、お見合いの相手が変わっても、彼女の熱量は、毎回ほぼ同じだった。
今度の人こそ運命だと思います、と、毎回、同じテンションで言う。相手の名前を、うっかり前の人と間違えたことも、一度や二度じゃなかった(笑)。
彼女が本当に欲しかったのは、特定の誰かじゃなくて、結婚してる自分、という状態そのものだった。目の前の人は、その状態を満たすための、交換可能な部品になってた。これは、典型的な、役割が欲しいだけのパターン。

相談所で見た、同じ場所で毎回冷める人

一方、31歳の男性会員は、また違うパターンだった。彼は、出会ってすぐに強烈に惹かれる。連絡先を交換した日から、もう頭がいっぱい、という状態になる。
でも、決まって、交際3ヶ月目あたりで、急に冷める。何人か担当したけど、毎回、同じタイミングだった。理由を聞くと、なんか、普通の人だなって思っちゃって、と。
彼が恋してたのは、相手という人間じゃなくて、まだ知らない部分が多く残ってる状態、そのものだった。知り尽くすと、対象として物足りなくなる。彼の場合は、早く落ちる体質と、幻想が尽きたら終わるパターンが、両方重なってた。

私が、彼氏が欲しかっただけの時期

これ、私にも心当たりがある。20代前半、周りが次々彼氏を作っていく中で、焦って、彼氏がいる自分になりたくて、条件で人を選んでた時期があった。
当時付き合ってた人のことを、正直に言うと、あまり具体的に思い出せない(泣)。彼の性格より、彼氏がいる、という状態のほうを、大事にしてた気がする。二人でいる時、彼を見てるようで、実は、彼氏持ちの自分を、鏡で確認してるような感覚があった。
その関係は、案の定、長く続かなかった。今振り返ると、あれは、たしかに恋に恋してる状態だったと思う。彼という人間より、彼氏という肩書きに恋してた。

それでも、恋に恋してることは、悪いことじゃない

最後に、伝えておきたいことがある。もし今、自分は恋に恋してるだけかもしれない、と気づいたとしても、それは、恥じることじゃない。
彼氏が欲しい、結婚したい、という気持ちは、それ自体、まっとうな欲求。ただ、その欲求と、目の前の人への気持ちが、まだ、区別できてないだけ。区別できるようになる時期は、必ず来る。相手の平凡な部分を知って、それでも一緒にいたいと思えるかどうか、その瞬間を、焦らず待てばいい。
今の気持ちが本物かどうかを、始まったばかりの段階で判定しようとするのを、一度やめてみてほしい。答えは、幻想が終わった後にしか、出てこないんだから。

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