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心配性な彼氏には二種類ある。彼女を心配する人と自分を心配する人

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連絡がちょっと遅れると、既読が続いて、大丈夫?と何度も来る。門限を気にされる。飲み会の帰りは、駅まで迎えに来ようとする。
これは、愛されてるってことなんだろうか。それとも、ちょっと重い、の予兆なんだろうか。
結婚相談所で7年、心配性という同じ言葉でくくられる男性を、何十人と見てきた。最初に言っておくと心配性には二種類あって、見ている方向が、実は正反対だった。

目次

心配性の対象を見ると、二つに分かれる

心配性、とひとくくりにされるけど、何を心配してるかで、まるで別の現象になる。
一つ目は、あなたの身の安全や体調を心配するタイプ。夜道は大丈夫か、体調は崩してないか、無理してないか。心配の矢印が、あなたに向いてる。
二つ目は、あなたの行動や交友関係を心配するタイプ。誰と会ってたのか、なぜ連絡が遅れたのか、他の男性とどのくらい話すのか。心配の矢印が、あなたを通り越して、自分の立場に向いてる。
似たような言動に見えるけど、根っこがまったく違う。前者は、あなたに何かあったら、という他者への恐れ。後者は、自分が見捨てられたら、という自己への恐れ。体温計を当てられてるのか、監視カメラを向けられてるのか。そのくらいの違いがある。

あなたを心配するタイプ

このタイプの心配性は、健全な部類に入る。天気予報を見て、傘を持っていくか判断するのと同じ構造で、あなたの安全という、外側の事実を気にかけてる。
特徴として、心配した後、対処法を提案してくることが多い。夜遅いなら送るよ、体調悪いなら病院行った方がいいよ、無理してるなら休みなよ。心配の後に、あなたのための行動が続く。
そして、あなたが大丈夫と伝えれば、基本的には引く。信じてもらえる。何度も同じことを蒸し返さない。心配は、事実確認が済めば、そこで一旦終わる。
このタイプの心配性は、年数が経つにつれて、むしろ心強い存在になっていくことが多い。台風が来る時に頼りになる人、というポジションで、関係の安定材料になる。

自分が捨てられることを心配するタイプ

安心させるほど、要求が増えていく

問題は、こちら。矢印が自分に向いてる心配性。
このタイプは、あなたが大丈夫と言っても、根本的な不安が解消されない。なぜなら、彼が心配してるのは、あなたの安全という事実じゃなくて、自分が見捨てられるかもしれないという、自分自身の恐怖だから。あなたの返答は、その恐怖を一時的に鎮めるだけで、消しはしない。
だから、安心させても安心させても、次の不安の種が出てくる。今日は大丈夫だったけど、明日はどうか分からない。連絡が来たから安心したけど、次はどうか分からない。安心が、貯金にならない。使ったそばから消えていく。
これに応えようとすると、女性側は、安心を与える量を、どんどん増やさないといけなくなる。頻繁な連絡、細かい行動報告、友人関係の説明。最初は健気に思えても、これは終わりのない燃料補給で、タンクに穴が空いてる状態に、いくら注いでも満タンにならない。

行動記録の提出のようになっていく関係

この型が進行すると、関係が、報告と確認のループになっていく。今どこにいる、誰といる、何時に帰る。恋愛というより、行動記録の提出に近い形になる。
本人は、これを愛情だと思っていることが多い。心配なのは、それだけ君を大事にしてるからだ、と。でも、大切にしてることと、監視することは、似た顔をして、実は別のもの。愛情なら、相手の自由を尊重しながら心配するけど、自己防衛の恐怖は、相手の自由を制限することで、自分の不安を鎮めようとする。

相談所で見た、心配性が悪化した交際としなかった交際

交際を追跡していて、二つの対照的なケースがあった。
一つは、真剣交際に入った途端、男性の連絡頻度が急増したカップル。最初、女性は、それだけ想ってくれてるんですね、と嬉しそうだった。でも三ヶ月後の面談で、既読をつけるタイミングまで気にするようになってきて疲れた、と。彼女が友人と会う予定を入れるたびに、彼の機嫌が悪くなる。安心させようと頻繁に連絡を入れるほど、逆に確認の頻度が増えていった。半年で、彼女から交際終了を申し出た。
もう一つは、男性が最初から心配性だったけど、体調と安全にだけ矢印が向いてたカップル。無理しないでね、が口癖で、彼女が忙しい時期は、あえて連絡を減らしてくれた。彼女いわく、心配してくれてるのは伝わるのに、重くない、という感覚だった、と。このカップルは、成婚まで進んだ。
同じ心配性という言葉でも、矢印の向きが、その後の速度と結末を、まるで別物にしてた。

安心させ続けることが、逆効果になる理由

自分に矢印が向いてるタイプの心配性に対して、多くの女性がとってしまう対応がある。安心させ続けること。
気持ちは分かる。心配されると、応えてあげたくなる。でも、これが、悪循環を加速させる。
安心のインフレという現象があって、一度、細かい報告に応じると、それが基準値になる。次に報告が薄いと、以前より心配される。関係が進むほど、報告の解像度を上げ続けないといけなくなる。最初は今日どこ行くの、だったのが、誰と、何時に、どこで、まで細かくなっていく。応えれば応えるほど、要求のハードルが上がる。
これは、彼が悪人だからじゃなく、恐怖の性質がそうなってるから。恐怖は、満たされることでは消えなくて、むしろ、満たす経験が、次の不安の基準を引き上げる。ここに気づかずに、応え続けることが優しさだと思い込むと、二人とも消耗していく。

二種類を見分けた後に、すべきこと

最後に、二種類を見分けた後、それぞれにできることを書く。
あなたを心配するタイプなら、安心して受け取っていい。感謝を伝えて、彼の心配に応える形で、二人の関係を育てていける。この型は、応えるほど信頼が積み上がる、健全な貯金構造になってる。
自分を心配するタイプなら、対応を変える必要がある。安心を与え続けるより、彼自身が自分の不安と向き合う機会を作ることの方が、根本の解決になる。あなたが埋めようとしても、埋まらない穴だから。優しさで無限に注ぎ続けるより、これは私が埋め続けられるものじゃないよ、と正直に伝えることが、遠回りに見えて近道になることがある。
心配性という同じラベルの下に、まったく違う二つの感情がある。矢印がどっちを向いてるか。それを見極めることが、この先の関係を左右する、いちばん大事な一歩なんだ。

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