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50代女性の恋愛のリアルと魅力

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相談所の中高年を担当して、50代女性の入会面談からお見合い、成婚までを見てきた。最初に、いちばん意外なリアルを置く。50代の恋愛市場は、若い市場より残酷じゃない。むしろある一点で、ずっと公平になる。

目次

50代の恋愛市場は、全員が丸腰

30代40代の婚活って、本質的には、出産の砂時計を間に挟んだスペックの取引会なのよ。年齢、年収、若さ、家柄。みんな鎧の性能で競ってる。
50代になると、その砂時計が市場から消える。すると査定の項目が、ごっそり廃止になる。残る審査は実質ふたつだけ。一緒にいて楽か。健康か。
鎧を全員が脱がされた丸腰の市場では、初めて、人間の中身が主戦場になる。
(若さって、鎧としては立派だけど、着てる本人には重かったのよ、実際)
だから現場では、面白い現象が起きる。若い頃モテなかった人が、ここで初めて勝つの。52歳の女性会員は、自称、学生時代は壁の花。それが50代市場では、機嫌の良さと話の面白さで申し込みを集めて、選ぶ側に回った。面談で言われたよ。人生で初めてモテ期が来ました!50過ぎて(笑)、って。

リアルの数字は、厳しいまま受け取っていい

甘いことだけ書く気はないので、暗い側も正直に。
申し込みの母数は、若い世代より確実に減る。男性の希望年齢が自分より下を向きがちなのも、嘘じゃない。ここをぼかして希望だけ売る記事は、信用しなくていい。
ただし、現場の算数も知っておいて。恋愛の成立に必要なのは多数決じゃなく、一致が一件。母数が十分の一になっても、要る合格は変わらず一つ。倍率の低さに絶望する構造に、そもそもなってないんだ。
それと、あまり知られてないリアルをもう一つ。50代の縁は、速い。お互いに残り時間の感覚があるから、若者の恋愛にある駆け引きの工程が、丸ごと省略される。三ヶ月既読を引っ張るとか、本命の様子見とか、ああいう無駄が市場から消えてる。出会いから成婚までの期間は、若い世代より短いことのほうが多かった。遅く始まって、早く決まる。それが50代。

男性たちが挙げた、50代女性の魅力の正体

包容力じゃなく、機嫌の安定

世間の記事が言う50代女性の魅力は、包容力、母性、聞き上手。現場のフィードバックで男性たちが実際に書いてた言葉は、もっと身も蓋もなかった。機嫌が安定していて、楽です。これが断トツ。
50代で婚活する男性の多くは、不機嫌の気配に敏感になってる経験者なの。長年のご機嫌取りに疲れて市場に戻ってきた人たちにとって、機嫌の安定は、美貌より効く。地味すぎる魅力だけど、これが一番の通貨だった。

若く見えるより、話が通じる

彼らは、若さの模造品を探してない。同じ歌を口ずさめて、同じ事件を覚えてて、説明なしで話の通じる同志を探してる。
言動の若作りに走った会員さんの失敗を、何件も見た。娘世代の服、無理したはしゃぎ方。男性側の感想は決まってこうだった。無理をさせてる気がして、こちらが疲れました。
若作りは、魅力の上書きじゃなく消去。刺さるのは20年前のあなたの再現じゃなくて、今のあなたの上機嫌のほう。

人生が満席じゃないこと

もう一つ、決め手の言葉として頻出したのが、自分の世界を持ってる方だから、というやつ。
趣味があって、人付き合いがあって、一人の時間の過ごし方を知ってる人は、相手に全体重を預けない。この軽さが、50代男性には何よりの安心材料になる。
ただし、満席もダメなのが面白いところでね。仕事と趣味と友人で席が埋まりきった人には、座る場所がない。理想は、人生がほどよく賑わってて、でも席が一つだけ空いてること。あの一席の気配が、実は最強の色気だった。

枯れた覚悟で入会した54歳が、眠れなくなった夜

54歳の女性会員がいた。離婚歴があって、入会面談での第一声がこう。恋とかは、もういいんです…老後に安心できる相手がいれば、それで。きっぱりした、静かな声だった。
数ヶ月後。交際相手との3回目のデートを翌日に控えた面談で、彼女がもじもじと言った。笑っちゃうんですけど、昨日眠れなくて。着ていく服が、決まらなくて。
頬が、ぽっと赤かった。そわそわと髪を触る指が、完全に十代のそれ。私は書類を持つ手が止まって、目の奥が熱くなった(泣)。
乙女は、廃業してなかった。むしろ50年選手のきゅんは、二十歳のきゅんより威力がある。本人がその存在をすっかり忘れてた分、不意打ちで来るから。
ついでに、みんなが聞きにくいことも一行で。50代の恋愛にも、手をつなぐ緊張も、その先の関係も、普通にある。年齢でそこが消える前提の記事のほうが、現実を知らない。
彼女が成婚退会のとき残した言葉が、50代の恋の説明として完璧だった。ときめきはあるんです、種類が違うだけ。心臓が跳ねるんじゃなくて、ほどける感じ。ジェットコースターを卒業した先に、温泉があったわけ。

50代特有の地雷も、先に教えておく

浮かれっぱなしでは終われないので、踏みやすい場所を三つ。
一つ目、元配偶者の悪口。初回お見合い後の交際終了理由で、本当に多かった。前の夫の話、ではなく、前の夫への恨みが長い人は、過去の清算が済んでないように見える。語るなら事実を短く。恨み節は、墓場まで持っていく荷物でいい。
二つ目、お金と健康の先送り。若い恋では無粋とされる、資産、年金、持病、親の介護の話。50代では順番が逆になる。ここを早めにテーブルへ載せられる二人だけが、ロマンの続きに進めてた。現実の話でロマンが壊れる相手なら、壊れてくれて早めに助かったと思っていい。60代男性の下心の見抜き方は前に一本書いたから、ここでは一行だけ。自分の弱りを自分で引き受ける気のある男か、あなたに外注する気の男か。そこだけ見て。
三つ目、子どもの反対。成人した子が親の恋愛に渋い顔をする例は珍しくない。ただ、子どもは大事な家族であって、あなたの恋の上司じゃない。許可を取る議題じゃなく、報告でいい案件。

始め方は、恋愛からじゃなくていい

いきなり相談所やアプリに飛び込むのも手だけど、もっと手前の一歩目を勧めたい。月に二回、人と会う約束を入れること。同窓会でも、習い事でも、なじみの店でも。恋愛は孤立の中からは生えてこなくて、人のいる場所から生える。
プロフィールを作る段になったら、写真は若く盛るんじゃなく、今のいちばん機嫌のいい顔で。自己紹介は、平日の夜に何をして過ごしてるかが具体的に書ける人が強い。あなたの夜の過ごし方が、誰かの探してる暮らしの続きだから。
見た目は、若返りじゃなく手入れ。20年前の自分に寄せるんじゃなく、今の自分のいちばんいい日に寄せる。それで十分戦える市場だって話は、もうしたとおり。

人生でいちばん自由な恋

最後に、種を明かすようなことを言う。
振り返れば、20代の恋愛のほうが、よっぽど不自由だった。親の目、友達の相場観、世間の適齢期、出産の砂時計。選んでたつもりで、選ばされてた項目がいくつもあった。
50代の恋には、それが一個もない。誰の都合も混ざらない、純度の高い、自分の趣味だけで選べる恋。人生で初めての贅沢かもしれないよ、これ。
恋に適齢期というものがあるなら、誰にも急かされなくなった今、なのかもしれないね。

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この記事を書いた人

元・大手結婚相談所でアドバイザーとして7年間勤務。

結婚・出産・子育てを経験した現在は、現場を離れていますが、これまで培ってきた恋愛・デート・婚活ノウハウを届けたいと思いブログを始めました。現場から離れた今だからこそ見える恋愛のバグと逆張りの勝ち方を教えます。

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