家族の話をしてくれた。失敗談を笑いながら話してくれた。悩みを打ち明けてくれた。普段そういうことを人に話さなそうなのに、自分には話してくれる。これって特別なことなのか、それとも誰にでもこういう話し方なのか。
自分のプライベートを話す男性心理は何なのか?結婚相談所で、お見合いの席で自分の話を展開し続ける男性を何百人と見てきた。その経験から先に言うと、プライベートを話す男性の動機は三種類あって、好意から来てる人は、三つの中で一番少ない。
プライベートを話すは、好意の証拠にならない
なぜ信頼してるから話す、とならないのか。
プライベートを話すという行動には、話す側にとっての動機が先にあって、聞き手への感情は、その動機の種類によって全然違う。誰かに話したかった、という欲求が先にあって、そこにたまたまあなたがいた、という順番のことが多い。
つまり、プライベートを打ち明けてもらった、という事実だけでは、あなたが特別かどうかは分からない。特別な聞き手だったのか、話せる状況にたまたまいた人だったのかの区別が、事実だけからはできない。
プライベートを話す男の、三種類
あなたへの信頼と好意から話す型
一つ目が、みんなが期待してる型。あなたのことが好きで、あなたには本当のことを知ってほしい、という動機から話す。この型は、話しながら、あなたの反応を見てる。あなたがどう受け取るかを、気にしながら話してる。
特徴は、話した後に、あなたはどう思う?という問いが来ること。自分の話を渡した後、あなたの話を引き出しに来る。等価交換しようとしてる。
同情や共感を引きたい型
二つ目。しんどかった過去、辛い現状、頑張ってきた話。これを語って、分かってほしい、慰めてほしい、という動機。好意というより、承認の欲求が先に来てる型。
特徴は、話が一方向なこと。自分の苦労話や頑張り話がたっぷり出てくるのに、あなたの話を聞こうとする流れにならない。話し終えて、ちゃんと聞いてもらえた満足感を得たら、完結する。
この型の男性にとって、あなたは特別な感情の相手じゃなくて、特別に話を聞いてくれる場所。聞き手の機能への感謝はあるけど、あなたという人間への恋愛感情とは別の話。
誰にでも話す自己開示体質型
三つ目は、プライベートを話すことへの抵抗がそもそもない人。職場でも飲み会でも初対面でも、わりとすぐ自分の話をする。開示のコストが低い体質。
この型の人にとって、プライベートを話すことは、親しくなってからやること、じゃなくて、親しくなるためにやること。だから、出会って間もない相手でも、するすると個人的な話が出てくる。
あなたに話してくれた、という事実が、あなただけに話してくれた、を意味しないのが、この型。
判定に使える、二つだけの指標
三種類を並べると、事実だけでは判定できないことが分かる。使えるのは二つだけ。
一つ目、あなたにだけ話してるか。他の人にも同じ話をしてるなら、体質か共感欲求。あなたにだけ、選んで話してるなら、差分に意味がある。これはこれまでの記事と同じ構造で、絶対値じゃなく差分だけが答えになる。
二つ目、あなたのことを聞いてくるかどうか。これが、三種類の中で好意型を見分ける、唯一の指標。自分の話をした後に、あなたの話を引き出そうとするか。あなたの意見を聞きたがるか。あなたの最近を知りたがるか。これが出てれば、一方向の話欲求じゃなくて、あなたとの交換に関心がある。
プライベートを話してくれた量より、あなたへの質問の量の方が、ずっと正直に感情を教えてくれる。マイクを握ってる時間より、マイクを渡そうとしてる時間。そっちを見る。
相談所で見た、自分の話だけしてた男性
40代の会員に、プライベートをよく話す男性がいた。仕事の話、家族の話、趣味の話、過去の恋愛話まで。話の内容は豊富で、聞いてる分には面白い。
でも、成果が出なかった(泣)。お見合いが毎回、いい人でしたで終わる。なぜかを女性側のシートで確認すると、お話は楽しかったんですけど、私の話はあまりできなくて、という言葉が並んでた。
彼にとって、お見合いの相手は、自分の話を聞いてくれる場所、になってた。放送局が一個、スタジオに入ってくる人に向けてずっと放送してる状態。受け手は、受け取る一方だと、次第に疲れる。
本人に伝えた。話す量を半分にして、残り半分で相手の話を引き出してください、と。最初は難しそうにしてたけど、やってみたら次のお見合いでようやく交際申請が来た。話す量を減らした方が、好印象になった。自分のプライベートを話すことが武器だと思ってたけど、実は障壁になってたわけ。
好意から話す男の、特徴的な行動
本当に好意から話してる男性には、特有の行動が出る。
話した後に、あなたはどう思う?が来る。自分の経験と似たことあった?と聞いてくる。あなたの話を引き出そうとする。自分が話したことで、あなたのことも知りたい、という流れが自然に出てくる。
あと、こっちが何かを話した時に、ちゃんと反応する。さらっと流さずに、それって、どういうこと?と続きを聞いてくる。あなたの話を覚えてて、次に会った時に、そういえばあれどうなった?と聞いてくる。
プライベートを話してくれた量じゃなくて、あなたのことを聞こうとした量を数えてみてほしい。あなたへの好意は、話す行動より、聞く行動に、はるかに正直に出てる。
あなたのことを聞いてくるかが、全て
最後に、実用をひとつ。
彼がプライベートを話してくれた後に、あなたもちょっと打ち明ける。小さいことでいい。私も実はこういうことが苦手で、とか、最近こういうことがあって、とか。
その時の彼の反応が、今の距離感を正確に教えてくれる。あ、そうなんだ、それってどういう感じなの?と乗ってくれば、双方向の気持ちがある。へー、そうなんですね、で終わって次の自分の話に戻るなら、まだ一方向の段階。
受け取ってくれるかどうか。そこが、全部の分かれ目。プライベートを話してくれたことへの喜びは取っておいていい。ただ、それだけで判断するのは早い。あなたのことを聞いてくれる人かどうかを、一回確かめてから動く方が、空振りが減る。
プライベートを話す男は、話した分だけあなたに近づいたわけじゃない。あなたの話を聞いた分だけ、近づいてる。
