喧嘩できることは、関係が悪いことじゃない
喧嘩が多いカップルは仲が悪い、と思われがちだ。でも結婚相談所でアドバイザーをやってきて、喧嘩できる関係と喧嘩できない関係を両方見てきた経験から言うと、喧嘩できることは、むしろ関係が深いことの証拠である場合がある。
喧嘩しないカップルが、必ずしも仲がいいわけじゃない。喧嘩を避けているだけ、本音を言えていないだけ、という場合がある。逆に、ちゃんと喧嘩できるカップルは、本音をぶつけ合える関係を築けている場合がある。
喧嘩と、ただぶつかることは別物だ
喧嘩できる関係というのは、感情的にぶつかり合うことじゃない。お互いの本音や意見が違ったとき、それをぶつけて、向き合って、乗り越えられる関係のことだ。
ただ感情をぶつけ合うだけ、相手を傷つけ合うだけ、というのは喧嘩できる関係じゃない。本音を言い合った後に、ちゃんと関係が修復される、または前に進む。これが喧嘩できる関係だ。喧嘩の有無より、喧嘩の質と、その後どうなるかが重要だ。
喧嘩できる関係が深い理由
本音を見せられる信頼がある
喧嘩できるということは、本音を見せても大丈夫だという信頼があるということだ。本音をぶつけても関係が壊れない、という確信があるから、喧嘩できる。
信頼がない関係では、本音を出すことが怖い。本音を言ったら嫌われる、関係が終わる、という恐怖があると、本音を飲み込んでしまう。喧嘩できる関係は、その恐怖を超えた信頼の上に成り立っている。
31歳の女性会員、美咲さんは交際相手とよく喧嘩すると話してくれた。でもその喧嘩は、お互いの本音をぶつけ合えるからこそ起きていた、と。前の彼氏とは喧嘩すらできなかった、本音を言うのが怖くて飲み込んでいた、と。今の相手とは喧嘩できる、それが信頼の証だと思う、と言っていた。
本音を飲み込まないから、溜まらない
喧嘩できる関係は、本音をその都度ぶつけ合うから、不満が溜まりにくい。気になったことを言える、嫌だったことを伝えられる。だから感情が蓄積しない。
喧嘩できない関係は、本音を飲み込み続ける。飲み込んだものが、どこかに溜まっていく。その溜まったものが、ある日突然爆発する。または、静かに気持ちが冷めていく。喧嘩できないことの方が、実は関係を危うくすることがある。
違いを認め合える
喧嘩できる関係は、お互いの違いを認め合えている。意見が違うこと、価値観が違うこと、感じ方が違うこと。これらを前提として、ぶつかりながら調整していける。
違いを認められない関係は、違いが出ることを恐れる。だから本音を隠す、合わせる、波風を立てない。でもそれは、二人が別の人間であることを無視している。喧嘩できる関係は、違う人間同士が向き合う関係だ。
喧嘩できない関係に潜む問題
本音を言えない関係は、表面的なまま止まる
喧嘩しない、と聞くと仲がいいように聞こえる。でも本音を言えないから喧嘩しないだけの場合がある。この関係は、表面的なまま深まらない。
お互いに気を使い合って、波風を立てず、本音を出さない。穏やかに見えるけど、深いところで繋がれていない。喧嘩できないことが、関係の浅さを示している場合がある。
我慢の蓄積が、ある日限界を迎える
喧嘩を避けて本音を飲み込み続けると、我慢が蓄積する。その蓄積が、ある時点で限界を超える。相手からすると突然だけど、本人の中ではずっと溜まっていた。
相談所で別れたカップルの中に、一度も喧嘩したことがないのに突然終わった、というケースがあった。喧嘩しなかったんじゃなくて、本音を言えないまま我慢が積み重なって、限界を超えたパターンだった。喧嘩できないことが、別れの原因になっていた。
本音を見せられない孤独がある
喧嘩できない関係は、一緒にいるのにどこか孤独だ。本音を見せられない、本当の自分を出せない。表面的な仲の良さの裏で、深いところで一人でいる感覚が続く。
喧嘩できる関係は、本音を見せ合えるから、その孤独がない。ぶつかることもあるけど、本当の自分を見せ合えている安心感がある。
喧嘩できる関係と、ただ喧嘩が多い関係の違い
喧嘩の後に修復できるかどうか
喧嘩できる関係と、ただ喧嘩が多くて消耗する関係の違いは、喧嘩の後に修復できるかどうかだ。喧嘩しても、その後ちゃんと話し合って、関係が元に戻る、または前に進む。これが喧嘩できる関係だ。
喧嘩した後に修復されない、引きずる、同じ喧嘩を繰り返す。これは喧嘩できる関係じゃなくて、ただ消耗する関係だ。喧嘩の有無じゃなくて、喧嘩の後どうなるかが、関係の質を分ける。
相手を傷つけ合っていないか
喧嘩できる関係は、本音をぶつけ合うけど、相手を傷つけることが目的じゃない。問題を解決したい、わかってほしい、という気持ちから喧嘩している。
ただ喧嘩が多い関係は、相手を傷つけ合っている。相手を打ち負かしたい、相手を責めたい、という気持ちから喧嘩している。同じ喧嘩でも、目的が違う。傷つけ合う喧嘩は、関係を壊していく。
美咲さんの喧嘩は、お互いをわかろうとする喧嘩だった。喧嘩した後に必ず話し合って、お互いの気持ちを理解し合っていた、と。傷つけ合う喧嘩じゃなくて、わかり合うための喧嘩だった。
喧嘩できる関係を作るために
本音を言える安心感を作る
喧嘩できる関係は、本音を言っても大丈夫だという安心感の上に成り立つ。だから、相手が本音を言ったときに、それを否定せず受け取ることが大事だ。本音を言って責められると、次から本音を言えなくなる。
相手の本音を受け取れる関係になると、お互いに本音を出しやすくなる。本音を出し合えるようになると、自然に喧嘩できる関係になっていく。
喧嘩の後の修復を大切にする
喧嘩できる関係を保つには、喧嘩の後の修復が大事だ。喧嘩しっぱなしにしない、ちゃんと話し合う、お互いの気持ちを確認する。喧嘩の後の対話が、関係を前に進める。
喧嘩することより、喧嘩の後どう向き合うかが、喧嘩できる関係の核心だ。修復できる関係なら、喧嘩は関係を深める機会になる。
感情をぶつけることと、本音を伝えることを分ける
喧嘩のとき、感情をそのままぶつけると、相手を傷つけることになる。感情的になりすぎず、本音を伝えることを意識する。怒りをぶつけるんじゃなくて、なぜそう感じたかを伝える。
感情をぶつけるだけの喧嘩は消耗する。本音を伝える喧嘩は、関係を深める。この違いを意識できると、喧嘩が建設的なものになるよ。
